トレーサビリティシステムとは

生産者から消費者に届くまでの流通経路

国内で生産された乾しいたけの多くは、市場に出荷され、入札されます。その途中、生産者団体が集荷する場合や、業者が集荷する場合があります。
市場は生産者等の出品者から委託を受け、主として入札によって販売します。
袋詰業者は、市場で原料となる乾しいたけを仕入れます。そして選別し、袋詰めします。袋詰めされた乾しいたけは、全国の小売業者や加工食品メーカー・外食等の業務ユーザーに販売されていきます。
大分県産の乾しいたけも、このような経路で販売されています。

このほか、生産者が直接袋詰業者に販売する場合や、袋詰業者間で卸売りする場合、袋詰業者が市場に出品する場合、袋詰業者が直接消費者に販売する場合など、さまざまな経路がありますが、いずれも規模は大きくありません。
なお輸入品は通常、市場を介さずに、袋詰業者に販売されます。

生産者による栽培・収穫・乾燥・出荷

しいたけの生産方法には、原木栽培菌床栽培があります。大分県産の乾しいたけは原木栽培です。
生産者は、くぬぎなどの原木を1メートル程度の長さに切ったものに、種菌を打ち込みます。 これを「ほだ木」と呼びます。
そしてこの「ほだ木」を林地に置きます。その場所を「ほだ場」と呼びます。
種菌を打ち込んでから約2年で、しいたけを収穫できるようになります。それから4~5年ほど採取を続けることができます。春と秋に収穫期があります。

採取されたしいたけは、生産者自身によって乾燥されます。そしてサイズ・色等によって選別の上、「山箱(やまばこ) 」といわれる大きめの段ボール箱に納め、市場に出荷されます。
原木栽培の乾しいたけは、栽培から採取・乾燥・箱詰めまで、基本的には生産者自身が行います。したがって、市場に出荷する段階までは、他の生産者のものと混合しません。
大分県内の産地市場に出荷される山箱には、生産者の氏名(または氏名を特定できる番号)と産地の表示が必要です。トレーサビリティシステムの導入に先立って、2005年3月から義務づけられました。


クヌギの木などを伐採し、切断した単木(原木「げんぼく」という)に種菌「たねこま」を植え付けてきのこを栽培する方法。

広葉樹のチップやおがくずをビニールの袋に詰めて固め、種菌を植え付けてきのこを栽培する方法。

きのこ類の2次菌糸の集合体。しいたけなどのきのこ栽培に使われる基になる菌のことで「たねこま」という。植物の苗に相当する。

クヌギなどの原木(げんぼく)に「たねこま」を植え付けたものを「ほだ木」という。

しいたけを発生させるための場所。スギ林などを利用する。

乾燥した乾しいたけを保管するための段ボール箱。

市場での入札

市場では、基本的に生産者が持ち込んだ山箱の単位で、1箱ずつ入札によって取引されます。落札した商社(その多くは袋詰業者)は、山箱ごと引き取ります。この段階では、基本的に識別単位の統合や分割は生じません。
大分県内の産地市場は、出品者の身元を確かめた上で受け入れています。また、生産者の氏名(または氏名を特定できる番号)と産地を表示した状態で入札販売し、落札者に対して生産者名・産地等の情報提供を行っています。

袋詰業者による選別と袋詰め

袋詰業者の工程は、「選別」と「袋詰め」に分かれます。
選別の工程では、色、形、大きさ等によって細かく選別されます。この工程のなかで、落札した複数の山箱がいったんまとめられた上で、「選別済みロット」に 分けられます。この選別済みロットを小分け・計量し、袋詰めすることにより、製品ができあがります。この製品の袋には、産地表示が印刷されます。

こうして出来上がった製品は、卸売業者を通じて全国に販売されていきます。